ジスプロシウム(元素記号 Dy)の用途、特性、物性、密度、比重、融点、沸点など

2012年8月30日更新

ジスプロシウムはランタノイド系のレアメタルの一つで、用途としては光磁気記録やネオジム磁石への添加材料、原子炉の制御材料、蛍光塗料などに使われています。

ジスプロシウムの生産はほぼ中国に依存していますが、地殻に存在する量は他のランタノイド同様、少ない部類です。

光のエネルギーをためておき発光する蓄光性の夜光塗料(N夜光、ルミノーバの名称で知られる)として開発がすすみ、以前はこうした発光性のものは放射性物質を含む自然発光性のものしかなかったため、大きく注目されました。

また中性子吸収断面積の大きさから、原子力の制御座利用としても利用されます。

磁石としてもっとも強力なネオジム磁石への添加すると、使用可能温度が上昇するとされます(80℃までしか使えないものが200℃まで上がる等)。このため、自動車などへの応用が可能となったといわれています。

ジスプロシウム(元素記号 Dy)が活用されている分野

  • ネオジム磁石への添加材料
  • 原子力制御材料
  • 光磁気ディスク
  • 蛍光塗料(非常用口マークなど)
ジスプロシウム(元素記号 Dy)の特性、物性
分類 金属元素
電子配置 4f106s2
英語 Dysprosium
原子量 162.5
同位体 156Dy、158Dy、160Dy、161Dy、162Dy、163Dy、164Dy
融点 1407℃
沸点 2562℃
密度 8.54g/cm3
比重
硬度 モース硬度
色、形状 銀白色
20℃、1atmでの状態 固体
線膨張率
(α/10-6K-1
100K:
293K(20℃):
500K:
800K:
ジスプロシウム(元素記号 Dy)の電気抵抗(ρ/10-8Ω・m)
700℃
300℃
100℃
0℃
−195℃
ジスプロシウム(元素記号 Dy)の熱伝導率(W・m-1・K-1
700℃
300℃
100℃
0℃
-100℃

>元素周期表の目次へ戻る

スポンサーリンク

ジスプロシウム(元素記号 Dy)の関連記事

砥石からはじまり、工業技術や工具、材料等の情報を掲載しています。製造、生産技術、設備技術、金型技術、試作、実験、製品開発、設計、環境管理、安全、品質管理、営業、貿易、購買調達、資材、生産管理、物流、経理など製造業に関わりのあるさまざまな仕事や調べものの一助になれば幸いです。

このサイトについて

研削・研磨に関わる情報から、被削材となる鉄鋼やセラミックス、樹脂に至るまで主として製造業における各分野の職種で必要とされる情報を集め、提供しています。「専門的でわかりにくい」といわれる砥石や工業の世界。わかりやすく役に立つ情報掲載を心がけています。砥石選びや研削研磨でお困りのときに役立てていただければ幸いですが、工業系の分野で「こんな情報がほしい」などのリクエストがありましたら検討致しますのでご連絡ください。toishi.info@管理人

ダイヤモンド砥石のリンク集

研磨や研削だけでなく、製造業やものづくりに広く関わりのあるリンクを集めています。工業分野で必要とされる加工技術や材料に関する知識、事業運営に必要な知識には驚くほど共通項があります。研削・切削液、研削盤、砥石メーカー各社のサイトから工業分野や消費財ごとのメーカーをリンクしてまとめています。

研磨、研削、砥石リンク集