リチウム(元素記号 Li)の用途、特性、物性、密度、比重、融点、沸点など

2012年8月30日更新

リチウムはアルカリ金属元素に分類される元素で、金属の中ではもっとも軽いものとして知られます。その密度は水の約半分ほどで、軟らかい金属でもあります。また化学活性が高く、常温環境では水分があると空気中の窒素と反応して窒化リチウムになり、熱をかけることで酸化リチウムを構成します。このため、ナフサやアルゴン気体中などで保管されます。常に磁性のある金属です。

いわゆるレアメタルの一つで、二次電池の主要材料として、電気自動車の電池や携帯電話のバッテリーなど非常に広範囲で使われるようになっています。日本ではこの金属を採鉱することはほとんどできず、主な埋蔵国としてはチリやアルゼンチン、中国、オーストラリアとなっています。

素形材の分野では、例えば金属に添加することでリチウム合金としての使い道もあります。他の軽金属をベースに微量添加することで、比強度の高い種類も存在します。

薬品、特にうつ病の治療薬の原料としても使われています(炭酸リチウム)。

リチウム(元素記号 Li)が活用されている分野

  • リチウムイオン電池、リチウム電池
  • 軽量合金の材料、アルミニウム−リチウム合金
  • うつ病治療薬
  • 化合物の原料として
リチウム(元素記号 Li)の特性、物性
分類 金属元素
電子配置 2s1
英語 Lithium
原子量 6.941
同位体 6Li, 7Li
融点 180.54℃
沸点 1342℃
密度 0.534g/cm3
比重
硬度 モース硬度0.6前後
色、形状 銀白色
20℃、1atmでの状態 固体
線膨張率
(α/10-6K-1
293K(20℃)で56(0℃〜100℃)
リチウム(元素記号 Li)の電気抵抗(ρ/10-8Ω・m)
700℃ 40.5
300℃ 30
100℃ 12.4
0℃ 8.55
−195℃ 1.04

>元素周期表の目次へ戻る

スポンサーリンク

砥石からはじまり、工業技術や工具、材料等の情報を掲載しています。製造、生産技術、設備技術、金型技術、試作、実験、製品開発、設計、環境管理、安全、品質管理、営業、貿易、購買調達、資材、生産管理、物流、経理など製造業に関わりのあるさまざまな仕事や調べものの一助になれば幸いです。

このサイトについて

研削・研磨に関わる情報から、被削材となる鉄鋼やセラミックス、樹脂に至るまで主として製造業における各分野の職種で必要とされる情報を集め、提供しています。「専門的でわかりにくい」といわれる砥石や工業の世界。わかりやすく役に立つ情報掲載を心がけています。砥石選びや研削研磨でお困りのときに役立てていただければ幸いですが、工業系の分野で「こんな情報がほしい」などのリクエストがありましたら検討致しますのでご連絡ください。toishi.info@管理人

ダイヤモンド砥石のリンク集

研磨や研削だけでなく、製造業やものづくりに広く関わりのあるリンクを集めています。工業分野で必要とされる加工技術や材料に関する知識、事業運営に必要な知識には驚くほど共通項があります。研削・切削液、研削盤、砥石メーカー各社のサイトから工業分野や消費財ごとのメーカーをリンクしてまとめています。

研磨、研削、砥石リンク集