注残を英語で言うと|受注残と発注残の違い

2015年6月3日更新

注残は、「ちゅうざん」と読み、注文残高のこと意味します。注文してまた発送・受領等が完了していないものの事で、会社によっては受注部門、発注部門で「注残表」を作って管理していることもあります。納期が大幅に遅れるようなオーダーがたくさん滞留しているような場合、注残表を作って、納期管理・確認していくと便利です。

注残に相当する英語表現はもちろんあるのですが、注残には「受注残」と「発注残」の2種類ある点には留意する必要があります。

注文を受ける側となる営業サイドからすれば、注残とは受注残を意味し、オーダーをすでに受けているものの、発送や納入が完了していない注文の一覧のことを意味します。

一般に、製造業の営業部門では売上を出荷日ベースで見ることが多いですが、注残をたくさん抱え込んでいると、その管理に追われる一方、売上の見込が立ちやすいという利点もあります。納期のかかるものについては当月の売上にはならなくとも、すでに受注をしている為、来月以降の売上に入ってくることから、売上見込みの目途が立っていることになります。

営業担当としては、当月の売上報告だけでなく、翌月や翌々月の売上見込や予測を報告することが常であるため、注残が重要となります。逆に、何も注残がないと、納期のかかる製品を製造しているような業種の場合、直近での売上が立たないことになります。

一方、発注残のほうはオーダーを受ける側ではなく、注文を出すほうです。多くは購買部門、調達部門、資材部門などが発注し、まだ受領や発送手続きされていないものを総称して、注残と呼ぶケースです。

設備や工業製品などのB to B製品の多くは納期に時間がかかるため、発注する側もそれらを見越した対応が必要です。また仕入先が倒産した、というようなことになれば自社の調達ができず、企業活動に影響をきたすため、そうした管理能力も求められることになります。

受注残と発注残の英語表現の違い
受注残 発注残
backorder、backlog、unfilled orders、balancing order、order backlog、orders on hand Released Order(発行済みのオーダー), Undelivered order(まだ配達してもらっていない注文), Unreceived order(まだ受け取っていない注文)

注残に関連する英語例文

以下、注文残高にかかわるコレポンの例を紹介します。

My understanding is that we'd placed this order last month. We request you to check your backlog. And when can we expect this delivery?
当方ではこの注文は先月に発注した認識です。貴社の受注残を調べて頂けませんか。またこの製品はいつ頃配達頂けるのでしょうか。
Since we still have 500 pcs left for your balancing order, could you make sure that you really need another 500 pcs?
貴社ご発注分の注残として500個ございますので、念のため、さらに追加で500個ご入用なのかご確認させて頂きたくお願い申し上げます。
Could you send your shipment plan for all released orders from last year?
昨年からの注残分のオーダーについて、出荷計画をお送り頂けませんか。
We still have 2 undelivered order to your company from last September. Could you confirm the current situation for these orders?
当社は昨年の9月から貴社に対して2件の注残がまだありみあす。これらの注文の現在の状況について教えてもらえませんか。

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