JIMTOF(ジムトフ)日本国際工作機械見本市

2010年9月6日更新

社団法人日本工作機械工業会主催による2年に1度、1週間ほど開催される日本を代表する工業分野の展示会です。後援には外務省、経済産業省、NHK、協賛には工作機械だけでなく、この業界にかかわる主要団体のほとんどが入っています。

研削や研磨に関わるようになってまだ日が浅いという方や、これから勉強する必要があるという方には是非一度足を運んでみることをお勧めいたします。1日ではとても見きれないほどの展示企業(約850社)、展示面積(約85000平方メートル)があり、機械関係はほぼすべて実機によるデモが行われています。これだけ多くのNC機の実際の加工風景を一度に見られる展示会は世界でもそうそうないと思います。開催趣旨には「工作機械およびその関連機器等の内外商取引の促進ならびに国際間の技術の交流をはかり、もって産業の発展と貿易の振興に寄与することを目的と知る」とある通り、日本だけでなく、世界中から来場者があるのもこの展示会の特徴です。

また出展企業によるワークショップが別途専用の会議室等で開催されていますが、こちらも技術情報や質疑応答など活発なやり取りが行われ、見ごたえのあるものとなっています。ブースによっては高度な専門知識をもった営業技術の方がおり、日頃の疑問について尋ねたり、行き詰ってしまった技術的な課題について相談する光景がそこかしこで見られます。

商談が中心となっている展示会の場合、学生の入場が制限されるところもありますが、こちらはそうした制限はありません。学生向けのプログラムや企画もあり、大学の先生が研究室の学生たちを引率しているらしき光景も目にします。商談目的、情報収集目的、取引先への挨拶・手伝い、学習目的、就職活動、企業研究等、様々な目的を持った来場者に門戸が開かれています。

来場者数は、14万人を超える規模で、同種・類似分野の展示会から群を抜いた規模です。タイで開催されるASEAN地域最大の工作機械関連の見本市といわれるMETALEXも出展社数は2千数百社になりますが、来場者はJIMTOFほどには及ばず、6〜7万人前後と言われています。いかに巨大な展示会かがわかると思います。

2年に1回というサイクルのため、出展を決めた当時は景気がよかった企業が出展時には展示会に人員を割くのも厳しくなっていた、といった話も耳にするほど工作機械やその周辺産業の動きは目まぐるしく変化します。

ダイヤモンドホイールやCBNホイールのメーカーも主要なところや独自技術を持ち、新製品を定期的に発表している企業は必ず出展していますので、興味のある方は話を聞いてみるのもよいかもしれません。めったに見ることのできない高額なものや、付き合いのない砥石メーカーの製品も一度に見ることができます。

なお、主要なカテゴリーとしては次の通りです。あとの数字は2008年度のその分野での出展小間数です。

  • 工作機械(3170)
  • 鍛圧機械(338)
  • 工作機器(576)
  • 油圧・空圧・水圧機器(46)
  • 歯車・歯車装置(13)
  • 工具(砥石含む)(629)
  • 測定機器(238)
  • CAD・CAM(99)
  • 出版・情報(21)
  • その他関連機器(103)

JIMTOF(ジムトフ)の2010年の開催概要についてはこちら

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