人工ダイヤモンドの見分け方

2012年11月05日更新

よく勘違いされる事柄でもありますが、人工ダイヤモンドとはいわゆる「合成ダイヤモンド」のことで、これもれっきとしたダイヤです。偽者のダイヤのことではありません。いわゆる模造ダイヤモンドというのはガラス質や他の透明な物質で作られた偽者で、ダイヤモンドではありません。

結論から言えば、天然ダイヤモンドと人工ダイヤモンドを肉眼で見分けることはほとんど不可能です。天然ダイヤの中でも、工業的に使わないような色合いを持っているものであれば(比較対象がすべて本物のダイヤだと仮定して)、天然のものとわかります。

両者は化学組成上は同じもので、天然であっても人工であっても「ダイヤモンド」の持っている物理的な性質、特に実用上最強といわれる「硬さ」については同等の数値です。

また工業的に生産されている人工ダイヤモンドの場合は、大きさや形状をある程度そろえることが出来ます。これは天然のダイヤでは難しく、一つ一つ加工していく必要があります。

その他、ダイヤモンドの物理的性質を見分ける方法としては、紫外線をあてる方法があります。紫外線を当てた際に、蛍光を発するダイヤモンドは、不純物として窒素(N)を含んでいるもので、熱的性質や電子的性質に影響します。紫外線を当てても蛍光を出さないものには、純度の高い結晶で、熱伝導率が最高のものや不純物がごくごく微量なため、半導体的性質をあわせもつものがあります。

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