超硬の研磨もしくは研削にはどんな砥石や工具が向いていますか。

2011年3月8日更新

超硬は別名「超硬合金」ともいい、粉末状態になっている炭化タングステンやコバルトなどの焼き固めたもので、重量とともに非常に硬い素材として知られます。研削砥石などの一般砥粒系を使うのであれば、炭化ケイ素系の砥粒を用いたGC砥石などが適しています。

ただ超硬はグレードや加工内容にもよりますが、砥石を大きく損耗させる材料のため、ダイヤモンド砥粒を用いたダイヤモンドホイールでの加工が一般的になっています。粉末を焼結して作られている素材で、金属よりも硬いのでどちらかというとガラスなどの硬脆材料に近い印象です。

砥石のボンドについては、レジンやメタルがよく使われますが、ダイヤモンド焼結体との同時研削や工具の再研磨などではビトリファイドボンドが採用されることもあります。レジンボンドを使ったダイヤモンド砥石であれば、どちらかといえば切れ味を重視した加工や仕上げ工程での面精度向上などに寄与します。メタルであれば、砥石の損耗を低減させ、ライフ、いわゆる砥石の寿命面で寄与します。

ダイヤモンドの量ですが、超硬の加工用の砥石の場合、おおむね集中度100(体積の25%がダイヤモンド)前後のものが多く使われているようです。研削・研磨する上では「硬さ」が問題となる材料ですが、一部の金属のような難易度はないと言われています。まずは切れ味を重視したレジンで試すのが無難といえます。購入した超硬材は、粗工程では140番程度が良く使われますが、納入された材料の表面状態によっても変わります。

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