HSコードの数はどれくらいあるか|HSコードの検索から調べ方まで

2014年4月2日更新

HSコードは、世界凡そ200カ国で用いられている関税分類番号体系です。世界中の貿易でやり取りされる物品には、必ず何らかのHSコードがつけられ、それによって各国がHSコードごとに設定している関税率が適用されることになります。

HSコードの桁数は、国によってまちまちで、8桁の国もあれば9桁、10桁の国もあります。この数、ということであれば基本的にはHSコードを採用しているHS条約締結国の数だけ、ということになり、EUのCNコード、南米MERCOSURのNCMコード、ASEANのAHTNコードなど一部共通のHSコード体系を採用している国以外すべて独自の関税分類番号体系を持つことになります。

ただし、上6桁までについてはHSコードを採用しているすべての国で同じ分類体系を持っています。その6桁までの分類を「号(Sub-headings)」と呼びますが、その数は、定期的に分類体系の統廃合に伴い、下記の通り変遷してきています。下記でいうHS2012とは、2012年に改訂されたHSコードの番号体系であることを示しています。

最近では概ね5年ごとに改訂されてきていますが(先回はHS2007)、過去には6年間隔だったこともあります。これは年々、製品の種類が増加することで新しい分類が増えたり、あるいは逆に取引されなくなる製品分類があったりするためで、HSコードを確定する為には、どの年度のHSコードなのかも特定させる必要があります。通常の輸出入取引であれば、最新のHS2012を用いますが、FTAやEPAといった貿易協定による関税の減免を受けるようなときには、その協定が交渉された際に使われていたHSコードが使われます。

HSコードの構成は、上2桁が類、上4桁が項、上6桁が号となっています。実例で見てみますと、例えば「プラスチック製の台所用品」があったとします。この製品に該当するHSコードは、3924.10となります。このうち、上2桁というのは39の部分で、これを39類、上4桁の項が3924、上6桁の号まで見ると3924.10となります。39類は、「プラスチック及びその製品」が分類されている大分類であり、3924項は、「プラスチック製の食卓用品、台所用品その他の家庭用品及び化粧用品」が分類されている中分類、3924.10が3924の中でも「食卓用品及び台所用品」が分類されている小分類となります。ここまでは世界共通の分類番号です。

日本の場合、輸入用のHSコードは9桁になり、「プラスチック製の台所用品」は最終的に3924.10.000の番号となります。これによって関税率が確定します。各国が最終的に採用しているHSコードは、桁数や分類方法が7桁以降異なるため、その数も違いますが、日本ではHSコード数9359個(平成22年では9018個)となります。諸外国も10000前後の数を持つHSコード体系が多いですが、世界中のあらゆる「品物」すべてがこの中のいずれかに分類される、ということを考えれば、この数は案外少ないのかもしれません。この数も、毎年更新されるところもあり、常に一定ではありません。

HSコードの改訂ごとに変更されてきた分類数

HSコードの数|改訂による数の変遷
関税分類番号体系 CCCN HS1988 HS1996 HS2002 HS2007 HS2012
章(Section) 21 21 21 21 21 21
類(Chapter、上2桁) 99 96 96 96 96 96
項(Headings、上4桁) 1011 1241 1241 1244 1221 1224
号(Sub-headings、上6桁) - 5019 5113 5224 5052 5205

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