GC砥石

2011年10月5日更新

GCはグリーンカーボランダムの略で、日本語では緑色炭化ケイ素と言われます。非鉄金属などの加工によく使われるC砥粒のさらに高純度のものです。硬さはCBNやダイヤモンドには及びませんが、アルミナ系のWAより硬く、一般砥粒としては最も硬いタイプの砥粒になります。

ダイヤモンドが工業的に利用されるようになるまでは最強の砥石でした。GCは鉄鋼材料との相性があまりよくないタイプの砥粒で、損耗がはやいと言われます。これは切れ味に注目した場合の現象で、砥粒そのものは硬いのですが、目がつぶれていくため仕上げなどには効果が出ることもあります。仕上げ面がきれいに出ないという場合は、GC砥石をあてて様子を見てみるのも一つの方法です。

GC砥石が適する素材としては、ガラスや大理石、セラミックス、陶磁器などの硬脆材料や非鉄金属全般が挙げられます。

ただGCまでいかなくとも黒色炭化ケイ素であるC砥粒を使ったC砥石でもほとんどの非鉄系素材は加工が可能です。石材などの特に硬い素材についてはGCを用いたほうが良いケースがありますが、最近では硬脆系の材料の場合、ダイヤモンド砥石が使われるほうが多いかもしれません。

ただ、加工する量やコスト、ワークの材質の組合せによってはGC砥石のほうが良い場合もあります。

GC砥石にもボンドによってレジンやビトリファイド、ゴムなどのバリエーションがあり、あたりをはじめ、加工後の面粗さや切れ味、寿命なども加工する対象によって変わってきます。

GC砥石の特徴と仕様

研削でよく使われる工程

粗から仕上げまで幅広い工程で使われる汎用性の高い研削砥石です。特に非鉄金属、特殊鋳鉄、硬脆材料に強い砥石です。

粗工程 中仕上げ 仕上げ

形状

使われる機械によっていくつか形状があります。研削盤ならば円筒や円盤形状。また手で用いる場合やドレス等の用途ではブロック形状、またホーニングや超仕上げ砥石のようにスティック形状などがあります。

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