A2017A(ジュラルミン)とは|JIS規格材の特徴と物性

2010年12月2日 2024年2月11日更新

A2017AとはJIS規格材のアルミ合金のひとつで、A2017のジュラルミンよりもさらに強度を上げたタイプです。2000系は強度が必要な時に最初に候補として検討されるアルミ合金の一つですが、強度のかわりに成形性を犠牲にすることになります。また耐食性についても他のアルミ合金に比べて特に高いわけではないため、クラッド材として表面に腐食に強いアルミ材料を圧延して用いる手法もあります。

A2017Aの成分

2000番台の番号が付いているアルミはアルミ合金のうち、CuやMgを含んだ高強度型の熱処理合金に分類されます。

A2017A(アルミニウム)の成分
合金番号 Si Fe Cu Mn Mg Cr Zn Ga, V, Ni, B, Zr等 Ti その他 Al
個々 合計
A2017A 0.20から0.8 0.7以下 3.5から4.5 0.40から1.0 0.40から1.0 0.10以下 0.25以下 ZrとTiの合計: 0.25以下 - 0.05以下 0.15以下 残部

A2017Aの機械的性質(耐力、引張強さ、伸び、曲げ)

JIS規格では下表を下限として規定しています。

A2017Aの機械的性質
アルミ材料記号 調質 引張強さ(N/mm2 耐力(N/mm2 伸び率(板1.6mm厚) 曲げ(厚さ mm) 曲げ(内側半径)
A2017A O 225以下 145以上 12以上
A2017A T4 390以上 245以上 14以上
A2017A T451 390以上 260以上 13以上

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