AC4D(アルミ合金鋳物)の成分、特性、機械的性質、強度、耐力について

2010年12月8日更新

AC4DはAC4Bよりも熱処理後の強度が高くなるAl-Si-Cu-Mg系の合金種で、耐熱性とともに、靭性にも優れる材料です。鋳造性が良好、機械的性質に優れ、耐圧性が求められる部材でも用いられます。エンジン部品、水冷シリンダヘッド、クランクケース、シリンダブロック等に使われます。

AC4Dの成分

Al-Si-Cu-Mg系のアルミ鋳物の材質です。

AC4Dの成分、元素(アルミ鋳物の材質)
合金番号 Cu Si Mg Zn Fe Mn Ni Ti Pb Sn Cr Al
AC4D 1.0から1.5 4.5から5.5 0.4から0.6 0.5以下 0.6以下 0.5以下 0.3以下 0.2以下 0.1以下 0.1以下 0.05以下 残部

AC4Dの機械的性質(耐力、引張強さ、伸び、曲げ)

AC4Dの引張強さ、伸び、硬度(金型鋳物の場合):
硬さは参考値。
材料記号 調質 引張試験 ブリネル硬さ
HBW
引張強さ
N/mm2
伸び
%
AC4D F 160以上 - 約70
T5 190以上 - 約75
T6 290以上 - 約95
AC4Dの引張強さ、伸び、硬度(砂型鋳物の場合):
硬さは参考値。
材料記号 調質 引張試験 ブリネル硬さ
HBW
引張強さ
N/mm2
伸び
%
AC4D F 130以上 - 約60
T5 170以上 - 約65
T6 220以上 1以上 約80

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