SR295の規格|JISによる鉄筋の強度、引張強度、降伏点、重量、成分

2014年3月27日更新

SR295は鉄筋コンクリートの鉄筋として使われる鉄鋼材料のひとつで、その中では丸鋼と呼ばれる分類になります。寸法範囲は5.5mmから50mmにおさまっており、丸鋼には他の鉄筋にありがちな棒表面にあるリブがありませんので、コンクリート内における定着力や引き抜きに対する抵抗力と言う面では劣りますが、用途はコンクリート以外にも転用可能です。同種の鉄筋用の丸鋼としては2種類あり、こちらが強度に優れたタイプとなります。

実用上、コンクリートの補強用として「鉄筋」の形ではSDからはじまる記号を持つ異形棒鋼のほうが一般的なため、この丸鋼を鉄筋として見る機会は少ないかもしれません。

他の鋼材は引張強さの最小値を材料記号に盛り込むことが多いですが、鉄筋について記載されている記号内の数字は最小の降伏点を意味しています。

ちなみに降伏点とは、それ以上の力がかかると材料が変形して元に戻らない値を示し、引張強さは破断させずに持ちこたえることができるパラメータを意味します。一般的に許容応力は降伏点以下にして設計することが多いですが、用途にもよります。

SR295の比重

比重については規格内に規定がありませんが、重量の計算に用いられている値は7.85となっています。

SR295の成分、材質

SR295の成分、材質
鉄鋼の種類 C Si Mn P S C+Mn/6
SR295 - - - 0.050以下 0.050以下 -

SR295の機械的性質|降伏点、耐力、引張強さ、伸び、曲げ性

SR295の降伏強度、耐力、引張強度、伸び、曲げ性
鉄鋼の種類 降伏点、耐力
N/mm2
引張強さ
N/mm2
引張試験片の種類 伸び
曲げ角度 曲げ性を見る際の内側半径
SR295 295以上 440から600 2号 18以上 180° 径が16mm以下の場合:公称直径の1.5倍
14A号 19以上 径が16mmを超える場合:公称直径の2倍

「JIS G 3112 鉄筋コンクリート用棒鋼」に規定のある材料記号

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