STBA24の成分、材質、比重、機械的性質等|STBA鋼管の規格

2014年2月17日更新

STBA24はクロムモリブデン鋼から作られる鋼管で、熱伝達用の規格材料です。合金鋼の鋼管自体が市場には余り出回っていない為、バラや部分的にスポットでの入手が難しい素材ではありますが、高温特性に優れた特徴を持ちます。管の製法としては、継目なし(シームレス)と、電気抵抗溶接によるものとの二つがあります。ロックウェル硬さ(HRB)は85以下です。

STBA24の比重

合金鋼を素材とする鋼管である為、比重も炭素鋼管よりも重く、7.85がベースとなります。

STBA24の成分、材質、組成について

STBA24の成分
STBA鋼管 C Si Mn P S Cr Mo
STBA24 0.15以下 0.50以下 0.30から0.60 0.030以下 0.030以下 1.90から2.60 0.87から1.13

STBA24の機械的性質

STBA24の引張強さ、降伏点、耐力、伸び
STBA鋼管 引張強さ
N/mm2
降伏点、耐力
N/mm2
伸び(%)
外径10ミリ未満 10ミリ以上20ミリ未満 20ミリ以上 全外径 全外径
11号試験片 11号試験片 11号試験片
12号試験片
4号試験片 14A号試験片
STBA24 410以上 205以上 22以上 25以上 30以上 24以上 21以上

STBA24の熱処理

規格では、等温焼きなまし、完全焼きなまし、焼きならし後焼戻しのいずれかとなっています。焼戻しの際の温度は650℃以上と規定されています。が、電気抵抗溶接鋼管(電縫鋼管)では低温焼きなましは行いません。

「JIS G 3462 ボイラ・熱交換器用合金鋼鋼管」に規定のある材料記号

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