SWM-Iの規格|SWM-Iの強度 線径、成分、比重など

2014年3月13日更新

SWM-Iは鉄線の一種で、軟鋼線材を材料に冷間加工したものです。コンクリートの補強用として主に使われる、コンクリート用鉄線のうちインデント線と呼ばれる部類になります。

線径の範囲は4.0mm以上16.0mm以下となり、鉄線のサイズの範囲としては、釘用に次いで狭い範囲となります。

インデント線とは、リブ線とは反対にワイヤーの表面に「くぼみ」を二列以上配置したもので、コンクリートの内部に用いると凹みによって周囲のコンクリートとの機械的な付着力を高め、インデント線がコンクリートから抜けづらくする効果を持ちます。補強対象となるコンクリート製品や施工状況等によりインデント線とリブ線を適宜使い分けることになります。

機械的強度についてはSWM-Rとして規定されているリブ線との違いはなく、線表面につけられている形状(突起か、溝か)の違いとなります。

SWM-Iの成分

軟鋼線材であるSWRM材を材料として用いている為、成分についてはこれに準じたものとなりますが、鉄線そのものには成分規定がありません。

SWM-Iの比重

熱間圧延鋼材を冷間加工したものがベースになっている為、他の鉄鋼系材料と比重については大きく変わらず、7.8前後になるものと推定されます。

SWM-Iの線径

鉄線の線径については規格により定められています。

SWM-Iの強度、機械的性質について

SWM-Iの機械的性質|引張強さ
公称線径
【mm】
SWM-I
降伏点、0.2%耐力
N/mm2
引張強さ
N/mm2
伸び(単位:%)
0.10以上1.30未満 - - -
1.30以上1.80未満
1.80
2.00
2.30
2.60
2.90
3.20
3.50
4.00 440以上 540以上 8以上
4.50
5.00
5.50
6.00
6.50
7.00
7.50
7.50を超え16.00以下
16.00を超え18.00以下

「JIS G 3532 鉄線」に規定のある材料記号

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