アルミ合金の電位の一覧

2024年1月6日更新

アルミ合金の種類によっても若干電位には差異が見受けられますが、元来アルミニウムは電位が低めの材料であり、自身よりも高い電位の金属と接触することで腐食が発生することが知られています。いわゆる異種金属との接触腐食です。

アルミよりも電位の高い材料となる鉄、ステンレス、貴金属、銅とは水がかかるような環境下で接触させないことが肝要ですが、同じアルミ合金でも電位は種類によって異なります。下表にアルミ合金や他の実用金属の電極電位を一覧にします。なお、電位の数値は、1リットル中にNaCl 53グラム、H2O2 3グラムを含む水中にて25℃で測定されたものとなります。

アルミ合金と他金属との電位の比較
材料名 電位
マグネシウム -1.73
亜鉛 -1.1
A7072 アルクラッド -0.99
A3003 アルクラッド -0.99
A6061 アルクラッド -0.99
A7075 -0.99
A5056 -0.87
A7079-T6 -0.87
A5456 -0.87
A5083 -0.87
A5154 -0.86
A5254 -0.86
A5454 -0.86
A5052 -0.85
A5652 -0.85
A5086 -0.85
A1099 -0.85
A3004 -0.84
A1185 -0.84
A1060 -0.84
A1260 -0.84
A5050 -0.84
A1100 -0.83
A3003 -0.83
A6053 -0.83
A6061-T6 -0.83
A6062-T6 -0.83
A6063 -0.83
A6363 -0.83
A6363 アルクラッド -0.83
A2014 アルクラッド -0.83
A2024 -0.83
カドミウム -0.82
A7075-T6 -0.81
A2024-T81 -0.8
A6061-T4 -0.8
A6062-T4 -0.8
A2014-T6 -0.78
A2014-T4 -0.68から0.70(焼入れ時の冷却速度で変化)
A2017-T4 -0.68から0.71(焼入れ時の冷却速度で変化)
A2024-T3, T4 -0.68から0.72(焼入れ時の冷却速度で変化)
軟鋼 -0.53から-0.67(合金元素により異なる)
-0.55
13Crステンレス -0.52
スズ -0.49
-0.20
ビスマス -0.18
18-8系ステンレス -0.08から-0.19(合金元素により異なる)
18Crステンレス -0.08から-0.19(合金元素により異なる)
-0.08
ニッケル -0.07
クロム -0.49から+0.018

スポンサーリンク

>このページ「アルミ合金の電位の一覧」の先頭へ

加工材料の性質と特徴(目次)へ戻る
アルミニウム合金の特性と種類、用途について

アルミ合金の電位の一覧についての関連記事とリンク

アルミニウムメーカー(アルミ合金、地金、圧延、押出、加工)の一覧
アルミサッシのメーカー一覧
アルミ箔メーカーの一覧
アルミニウム缶メーカーの一覧
日本アルミニウム協会(外部サイト)
日本アルミニウム合金協会(外部サイト)
軽金属学会(外部サイト)

砥石からはじまり、工業技術や工具、材料等の情報を掲載しています。製造、生産技術、設備技術、金型技術、試作、実験、製品開発、設計、環境管理、安全、品質管理、営業、貿易、購買調達、資材、生産管理、物流、経理など製造業に関わりのあるさまざまな仕事や調べものの一助になれば幸いです。

このサイトについて

研削・研磨に関わる情報から、被削材となる鉄鋼やセラミックス、樹脂に至るまで主として製造業における各分野の職種で必要とされる情報を集め、提供しています。「専門的でわかりにくい」といわれる砥石や工業の世界。わかりやすく役に立つ情報掲載を心がけています。砥石選びや研削研磨でお困りのときに役立てていただければ幸いですが、工業系の分野で「こんな情報がほしい」などのリクエストがありましたら検討致しますのでご連絡ください。toishi.info@管理人

ダイヤモンド砥石のリンク集

研磨や研削だけでなく、製造業やものづくりに広く関わりのあるリンクを集めています。工業分野で必要とされる加工技術や材料に関する知識、事業運営に必要な知識には驚くほど共通項があります。研削・切削液、研削盤、砥石メーカー各社のサイトから工業分野や消費財ごとのメーカーをリンクしてまとめています。

研磨、研削、砥石リンク集