砥石に毒性のある物質は含まれていますか。

2010年12月18日更新

砥石にどのような成分を配合させるかは各メーカーのノウハウ、技術に関わる部分で、厳密には開示される情報ではありませんが、一般的には完成品の状態で毒物劇物の類は含有していないとされます。砥石を輸送等する際、危険物として指定を受けている砥石はほとんどないと言ってよいでしょう。正確を期すためメーカーや取扱業者にMSDS(製品安全データシート)をもらい確認するとよいかと思います。メタルボンドであれば、コバルトやカーボニル鉄、ブロンズ、銅、スチール等が主成分となります。レジンボンドであれば、フェノール樹脂やポリイミド樹脂が、ビトリファイドでは長石、可溶性粘土、耐火粘土(フリット)など陶磁器の材料が主成分となります。また、電着砥石であれば、台金材質の他、ダイヤモンドやcBN砥粒、ニッケルメッキが主要な構成成分となります。

ほとんどの工業製品にはこうした注意書きはないと思いますが、口に入れたりすれば危険なことに変わりはありませんので、ご注意ください。万が一、口に入れてしまったり、目に入ったりなどした場合には、砥石メーカー発行のMSDSに対処方法について書いてありますので、一度目を通されることをおすすめします。

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