硬さの換算式はありますか?

2010年5月14日更新

加工対象の物理的な性質のうち、硬さは重要な指標の一つです。硬さは破壊強度ではありませんが、加工を行う際や設計する際、対象の硬度を知っておかねばならないこともあります。砥石の選定でも、一般の研削砥石を使うか、超砥粒を使ったものにすべきかどうかを硬さから判断することもできます。

金属やセラミックス、ゴム、ガラスなどの硬さの計測には押し込み硬さ試験法がよく用いられます。これらの硬さの計測は多くの場合、平たく言えば圧子(ダイヤモンドや超硬等非常に硬い材質で作られています)を対象物に押し付け、その深さや戻り具合、ものを落とした時の跳ね返り具合などを見て、数値化したものです。方法や器具、計算式もそれぞれ違うため、数値はかなり異なったものになります。ただ記載図面によってロックウェル硬さ(HRC)が使われていたり、ビッカース硬さ(HV)、ブリネル硬さ(HB)、ショア硬さ(HS)などが使われたりと、硬さの指標が一定ではないことが多々あります。これらの硬度の測定、記載方法には特徴があり、素材や目的によって使い分けられていますが、硬さの比較をするには単位を揃える必要があります。上記の4つの押し込み硬さについては、以下のような換算式が使われることがあります。

ロックウェル硬さ(HRC)=0.1×ブリネル硬さ(HB)-3

ロックウェル硬さ(HRC)=15-ショア硬さ(HS)

ビッカース硬さ(単位:HV)≒ブリネル硬さ(単位:HB)

ショア硬さ(単位:HS)=0.1×ブリネル硬さ(単位:HB)+12

スポンサーリンク

>「硬さの換算式について」の先頭へ

砥石Q&A一覧へ戻る

硬さの換算式についての関連記事とリンク

硬度換算表:HRC(ロックウェル硬さ), HV(ビッカース硬さ), HB(ブリネル硬さ),HS(ショア硬さ)の換算表について
ビッカース硬さ(単位:HV)
ショア硬さ(単位:HS)
ブリネル硬さ(単位:HB)
ロックウェル硬さ(単位:HRC)

砥石からはじまり、工業技術や工具、材料等の情報を掲載しています。製造、生産技術、設備技術、金型技術、試作、実験、製品開発、設計、環境管理、安全、品質管理、営業、貿易、購買調達、資材、生産管理、物流、経理など製造業に関わりのあるさまざまな仕事や調べものの一助になれば幸いです。

このサイトについて

研削・研磨に関わる情報から、被削材となる鉄鋼やセラミックス、樹脂に至るまで主として製造業における各分野の職種で必要とされる情報を集め、提供しています。「専門的でわかりにくい」といわれる砥石や工業の世界。わかりやすく役に立つ情報掲載を心がけています。砥石選びや研削研磨でお困りのときに役立てていただければ幸いですが、工業系の分野で「こんな情報がほしい」などのリクエストがありましたら検討致しますのでご連絡ください。toishi.info@管理人

ダイヤモンド砥石のリンク集

研磨や研削だけでなく、製造業やものづくりに広く関わりのあるリンクを集めています。工業分野で必要とされる加工技術や材料に関する知識、事業運営に必要な知識には驚くほど共通項があります。研削・切削液、研削盤、砥石メーカー各社のサイトから工業分野や消費財ごとのメーカーをリンクしてまとめています。

研磨、研削、砥石リンク集