砥石の輸送方法

2024年1月21日更新

砥石メーカーから輸送する場合、営業担当や納入担当が直接自社の車やトラックで客先の指定場所へ納品する場合と、輸送会社に依頼する場合とがあります。メーカーの営業担当が自分で運ぶスタイルを取っているところがあるのは以下の事情によります。

砥石にもいろいろあるのですが、ある種の砥石はきわめて割れやすいもので、特に薄いものや鋭利な部分がある砥石は輸送中の欠けや破損には細心の注意が必要です。特に薄くて割れやすい部分は、緩衝材自体も接触しないような梱包が選ばれることがあります。コアの部分で固定し、先端の尖った部分は箱で覆われており、振動があってもそれら箱には接触しないよう中で固定されている形です。

メーカーが自ら運ぶ場合、大きさによって最適な梱包を施し、社用車に積み込んで運びます。特殊な固定が必要なものは積み込んだ後に外装箱を固縛しますが(チップ等が先端につけられたものはそれらが接触する部分を保護)、手で運べるレベルのものの場合、梱包箱の中に緩衝材を組み合わせて入れて衝撃を吸収するよう詰めます。

製品の入った箱を車に積む際は一般的な製品と同じように、積むことが多いです。ブレーキ等を踏んだ際に製品箱が動く方向にタオルややわらかいもの等で固定しておくと安心です。営業担当が自分で運ぶ場合はその品物だけを運ぶため、どこかにぶつけたり、落としたりしない限りは割れの心配は少ないですが、輸送業者に依頼する場合、砥石メーカーにとっては悩みどころです。

輸送業者に他の貨物と同様に扱われると割れたり欠けたりしてしまうものが多いです。このため、業者によっては助手席に箱を置いてもらうというような場合もあります。

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