公差とは何ですか
普段、図面や加工に関わる仕事をされていない方にはあまり馴染みがないかもしれませんが、実際に公差についての質問がありましたので、簡単にご紹介いたします。
物を加工するとき、完全に1mmの寸法という指定方法では許容できる寸法差がなく、現実的に加工するのは非常に困難です。例えば数字で表記すると、1.00000000000000...と0が無限に続くような精度はまず満たすことができません。実際には、このとき、プラス方向とマイナス方向に寸法がずれてもよい範囲を指定します。これが公差です。例えば、1.00±0.05という表記であれば、0.95から1.05の範囲内に加工対象のサイズが収まっているという意味です。プラス方向だけ0に指定したり、その逆もあります。
加工を社内や社外で依頼するときに気をつけなければならないのは、寸法精度が高く、公差が厳しければ厳しいほど製造するのが困難になるため、加工コストが膨大になっていきます。加工を依頼するときや図面をひくとき、加工を引き受けるとき、どの局面でも必須といえるほど重要な項目です。
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