最小コーナーRと砥石幅、粒度の対照表

2012年12月16日更新

精密加工の中でも、プロファイル研削(倣い研削)や細溝加工を行うときに重要となる砥石の先端部分のR。極小の溝加工を行なう際などは、加工の技量もさることながら、条件に適合する砥石がなければ加工そのものが成り立たないという世界でもあります。特に先端Rの精度と砥石幅が重要で、これがあわないと加工は出来ません。

紙のように薄い砥石の幅の先端にも、所定の形状できれいにR付けされている砥石は通称、プロファイルとも呼ばれます。あまりに薄い砥石になると砥石に含まれる砥粒の大きさ1個分で先端Rが作られているということもあります。

こうした砥石は最後まで使い切るまでにメーカーへ修正依頼し、何度もRを元に戻してもらいながら使います。また、振れの影響ももろに受けますので、砥石の精度だけでなく機械精度も重要となります。

下表は、加工しようとするコーナーR(角R)に対して、砥石幅と粒度はどこまで使うことが出来るのかを示しています。

R加工に使う砥石の幅と粒度の目安(最小)
加工するコーナーR(mm) 最大砥石幅の限界(mm) 粒度の粗さ限界(#)
0.6以上 13 #36
0.4 10 #46
0.3 6.4 #60
0.2 3.0 #80
0.1 1.0 #100
0.07 0.6 #120
0.05 0.5 #180
0.03 0.4 #220
0.02 0.3 #320
0.015 0.2 #400
0.01 0.1 #500以上

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