砥石を使っていると「焼け」がおきます
砥石の焼けとは、いわゆる研削焼けのことで、ワーク自体が焼けて変質してしまう場合と砥石の表面が焼けてしまう場合、もしくはその両方の場合があります。
研削中に砥石の表面が焼けてしまうと、ボンドや砥粒が正常に作用しなくなるため砥石の切れ味、寿命、ワークの面粗さに影響します。ワーク自体が焼けてしまえば、その部分を研磨しなおす、あるいは修正が効かずにワークがダメになってしまう場合もあり、焼けの発生は極力抑える必要があります。
熱の発生を抑えることが焼け防止につながる
砥石の研削焼けが起きるケースとして考えられるのは、砥石の切れ味の低下により発生する研削面での「熱」を逃がすことが出来ず、砥石表面やワークが焼けてしまう例です。研削加工で、いかに熱の発生を抑えるかというポイントは、焼けの問題だけではなく良好な研削を行なう上では非常に重要な点のひとつです。
研削焼けに直結する原因としては、砥石の切れ味低下につながるものすべて、ということになりますが具体的には、下記の例が考えられます。
- 研削液の量が足りない、もしくは種類の選定が不適当
- 砥石が頻繁に目詰まりや目つぶれを起こしている
- 砥石の結合剤が硬すぎて、自生作用がうまく起きていない
- 回転数が速すぎる
- ワークの切り込み量が浅すぎるため、砥石が滑っている
- 送り速度が遅すぎるため、砥粒がすべてしまう
スポンサーリンク
- 砥石Q&A一覧へ戻る
- 研削条件があわないことで起きる焼けや損耗の問題
- 砥石の三要素について(自生作用)
- 研削液の役割について