ベースボンド層
単にベース層とも言われます。ダイヤモンドホイールやCBNホイールは砥粒を含有した砥層が台金についているわけですが、この砥層部分と台金の間にもう1層、ダイヤモンドやCBNなどの砥粒を含まない砥層を挟み込む場合があります。これをベースボンド層と呼びます。これは、ダイヤモンドにはぬれ性があり、砥粒として砥層に含有している状態では台金との間に密着力を十分に確保できないケースがあります。また、特殊なホイールの形状で、台金と砥層を接着させる表面積が十分に確保できない場合等があげられます。こうした場合、台金に溝を彫り込むような形にしてより接着面積の増大をはかることのほか、台金との接着部分にはダイヤモンドの入っていない砥層を使って密着力を上げることができます。砥粒を含有しないベースボンド層と通常のボンド層は、同時焼結で焼き物のようにして作るため、ポロっと外れるようなことは稀です。
またベースボンド層を挟むもう一つの理由としては、砥石をぎりぎりまで使っていた場合に、最後砥層がなくなった際、ワークと台金が接触してワーク側に傷がいかないよう安全のためのバッファー層の役割を持つ場合もあります。ダイヤモンドやCBNの砥石は効果ですので、限界まで使うことになるかと思いますが、残り少ない状態でガリっとやってしまうと、せっかくの加工が水の泡です。こうしたことを防ぐこともできます。
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