ヤスリは、金属製の棒などに切り込みを入れることで細かい刃を一定間隔につけたものですが、ダイヤモンドヤスリは、金属製の棒にメッキによる電着をしたものです。通常のヤスリが金属なのに対し、こちらはダイヤモンドの砥粒がヤスリとして作用するため、非常に鋭い切れ味を持ちます。特徴はそのまま電着砥石と同じですが、これは主として回転工具としてではなく、手作業に用いられます。
超硬をはじめ、通常の金属では磨くのが厳しい材料からセラミックス、金属系材料全般に使えます。ダイヤモンド砥石は本来、鉄を含む素材には弱く、こうした加工対象にはＣＢＮ砥石が使われますが、手作業の場合には高温にならないため、ダイヤモンドから炭素が奪われることも少なく、問題なく使うことができます。調理用の包丁をダイヤモンド砥石で研ぐのと同じ理屈です。なお、ダイヤモンドファイルとも呼びます。
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