A2219とは｜JIS規格材の特徴と物性

2010年12月2日　2024年2月11日更新

A2219とはJIS規格に規定されたアルミ合金のひとつです。強度に長けた熱処理型で銅を含む種類ですが、強度が高いだけでなく、耐熱性とともに溶接性にも優れた材料で航空宇宙機器などに使われます。

A2219とは｜目次

A2219の成分

2000番台の番号が付いているアルミはアルミ合金のうち、CuやMgを含んだ高強度型の熱処理合金に分類されます。

A2219（アルミニウム）の成分
合金番号	Si	Fe	Cu	Mn	Mg	Cr	Zn	Ga, V, Ni, B, Zr等	Ti	その他		Al
合金番号	Si	Fe	Cu	Mn	Mg	Cr	Zn	Ga, V, Ni, B, Zr等	Ti	個々	合計	Al
A2219	0.20以下	0.30以下	5.8から6.8	0.20から0.40	0.02以下	-	0.10以下	V: 0.05から0.15、Zr: 0.10から0.25	0.02から0.10	0.05以下	0.15以下	残部

T87材で引張強度は485 MPa、耐力 400 MPaという高強度の材料となります。アルミの弱点の一つでもある耐熱性については、アルミ合金の中では優れた材料となります。

A2219の機械的性質
アルミ材料記号	調質	引張強さ（N/mm²）	耐力（N/mm²）	伸び率（板1.6mm厚）	伸び率（棒φ12.7mm）	ブリネル硬さ（10/500）	せん断強さ（N/mm²）	疲れ強さ（N/mm²）	縦弾性係数（×1000）（N/mm²）
A2219	O	175	75	18	-	-	-	-	75
A2219	T42	365	190	20	-	-	-	-	75
A2219	T31, T351	365	255	17	-	-	-	-	75
A2219	T37	400	325	11	-	-	-	-	75
A2219	T62	420	295	10	-	-	-	105	75
A2219	T81, T851	465	360	10	-	-	-	105	75
A2219	T87	485	400	10	-	-	-	105	75

A2219Pの他規格での相当材としては下表のものがあります。