AC4CH(アルミ合金鋳物)の成分、特性、機械的性質、強度、耐力について

2010年12月8日更新

AC4CHの末尾のHは加工硬化調質であることを示す記号です。AC4Cを処理したアルミ鋳物になります。鋳造性や機械的性質に優れた高級鋳物とされています。自動車用車輪や油圧部品などに使われます。

AC4CHの成分

Al-Si-Mg系のアルミ鋳物の材質です。下記にない添加成分については個々の成分0.05%以下、合計0.15%以下となっています。ただし改良処理や微細化処理に用いる元素は適用外です。

AC4CHの成分、元素(アルミ鋳物の材質)
合金番号 Cu Si Mg Zn Fe Mn Ni Ti Pb Sn Cr Al
AC4CH 0.10以下 6.5から7.5 0.25から0.45 0.10以下 0.20以下 0.10以下 0.05以下 0.20以下 0.05以下 0.05以下 0.05以下 残部

AC4CHの機械的性質(耐力、引張強さ、伸び、曲げ)

AC4CHの引張強さ、伸び、硬度(金型鋳物の場合):
硬さは参考値。
材料記号 調質 引張試験 ブリネル硬さ
HBW
引張強さ
N/mm2
伸び
%
AC4CH F 160以上 3以上 約55
T5 180以上 3以上 約65
T6 250以上 5以上 約80

スポンサーリンク

>このページ「AC4CH(アルミニウム鋳物)の成分、特性、機械的性質、強度、耐力について」の先頭へ

加工材料の性質と特徴(目次)へ戻る
アルミ合金の一覧へ戻る
アルミ鋳物の一覧へ戻る

AC4CHについての関連記事とリンク

砥石からはじまり、工業技術や工具、材料等の情報を掲載しています。製造、生産技術、設備技術、金型技術、試作、実験、製品開発、設計、環境管理、安全、品質管理、営業、貿易、購買調達、資材、生産管理、物流、経理など製造業に関わりのあるさまざまな仕事や調べものの一助になれば幸いです。

このサイトについて

研削・研磨に関わる情報から、被削材となる鉄鋼やセラミックス、樹脂に至るまで主として製造業における各分野の職種で必要とされる情報を集め、提供しています。「専門的でわかりにくい」といわれる砥石や工業の世界。わかりやすく役に立つ情報掲載を心がけています。砥石選びや研削研磨でお困りのときに役立てていただければ幸いですが、工業系の分野で「こんな情報がほしい」などのリクエストがありましたら検討致しますのでご連絡ください。toishi.info@管理人

ダイヤモンド砥石のリンク集

研磨や研削だけでなく、製造業やものづくりに広く関わりのあるリンクを集めています。工業分野で必要とされる加工技術や材料に関する知識、事業運営に必要な知識には驚くほど共通項があります。研削・切削液、研削盤、砥石メーカー各社のサイトから工業分野や消費財ごとのメーカーをリンクしてまとめています。

研磨、研削、砥石リンク集