早強ポルトランドセメントの成分、特徴について
強度発現を早める場合に使うセメントで、普通セメントよりも早く硬化します。セメントの硬化の反応には水が必要ですが、この水との接触面積を増やして短期間で反応できるよう、セメント粒子をより細かくしたタイプです。普通セメントの7日強度が、早強だと3日で得られるとされます。また普通ポルトランドセメントが3日かかる強度を1日で得ることができるセメントで、緊急工事、冬季工事、コンクリート製品に用いられます。
なお、JIS規格ではこの早強ポルトランドセメントは、クリンカおよび石こうの合量が質量パーセントで95以上100以下と定められています。
早強ポルトランドセメント | 早強ポルトランドセメント(低アルカリ形) | ||
---|---|---|---|
密度(g/cm3) | - | ||
比表面積(cm2/g) | 3300以上 | ||
凝結 | 始発(min) | 45以上 | |
終結(h) | 10以下 | ||
安定性 | パット法 | 良 | |
ルシャテリエ法(mm) | 10以下 | ||
圧縮強さ(N/mm2) | 1d | 10.0以上 | |
3d | 20.0以上 | ||
7d | 32.5以上 | ||
28d | 47.5以上 | ||
水和熱(J/g) | 7d | - | |
28d | - | ||
化学成分(%) | 酸化マグネシウム(MgO) | 5.0以下 | |
三酸化硫黄(SO3) | 3.5以下 | ||
強熱減量 | 5.0以下 | ||
全アルカリ | 0.75以下 | 0.60以下 | |
塩化物イオン | 0.02以下 |
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