耐硫酸塩ポルトランドセメントの成分、特徴について
セメントはすべてアルカリ性を帯びていますので、硫酸塩に触れると劣化していきます。これを防ぐために開発された、硫酸塩を含む海水や土壌、地下水、下水、工場排水、温泉地付近の土壌などに対する抵抗の大きいセメントで、これらと接触する可能性のある現場で使われます。硫酸塩の浸食作用を受けることがあらかじめわかっているケースではよく採用されます。硫酸塩に弱い成分を減らしてあります。
なお、JIS規格ではクリンカおよび石こうの合量が質量パーセントで100と定められています。
耐硫酸塩ポルトランドセメント | 耐硫酸塩ポルトランドセメント(低アルカリ形) | ||
---|---|---|---|
密度(g/cm3) | - | ||
比表面積(cm2/g) | 2500以上 | ||
凝結 | 始発(min) | 60以上 | |
終結(h) | 10以下 | ||
安定性 | パット法 | 良 | |
ルシャテリエ法(mm) | 10以下 | ||
圧縮強さ(N/mm2) | 3d | 10.0以上 | |
7d | 20.0以上 | ||
28d | 40.0以上 | ||
91d | - | ||
水和熱(J/g) | 7d | - | |
28d | - | ||
化学成分(%) | 酸化マグネシウム(MgO) | 5.0以下 | |
三酸化硫黄(SO3) | 3.0以下 | ||
強熱減量 | 3.0以下 | ||
全アルカリ | 0.75以下 | 0.60以下 | |
塩化物イオン | 0.02以下 | ||
鉱物組成(%) | ケイ酸三カルシウム(3CaO・SiO2) | - | |
ケイ酸二カルシウム(2CaO・SiO2) | - | ||
アルミン酸三カルシウム(3CaO・Al2O3) | 4以下 |
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