SCM420(クロモリ鋼)の成分と機械的性質(引張強さ、降伏点、伸び、絞り、硬度)
SCM420はクロムモリブデン鋼のうち、炭素含有量が0.18〜0.23のもので、引張強さはおおむね930以上の鋼です。添加されているMoの量は0.15〜0.25で415、418、421と同じ範囲です。焼戻しに対する抵抗が大きく、軟化しにくい強靭な材料です。主に「はだ焼鋼」として使われます。以下はSCM420の一般的な成分と機械的性質の参考値です。
材料記号 | C | Si | Mn | P | S | Ni | Cr | Mo |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
SCM420 | 0.18 〜0.23 |
0.15 〜0.35 |
0.60 〜0.90 |
0.030以下 | 0.030以下 | 0.25以下 | 0.90 〜1.20 |
0.15 〜0.25 |
種類 | 熱処理温度 (℃) |
引張試験 (4号試験片) |
衝撃試験 (Uノッチ試験片) |
硬度 (HBW) |
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焼入れ | 焼戻し | 降伏点 N/mm2 |
引張強さ N/mm2 |
伸び % |
絞り % |
衝撃値 (シャルピー) J/cm2 |
||
SCM420 | 1次850から900油冷 2次800から850油冷または925保持後850から900油冷 |
150〜200 空冷 |
- | 930以上 | 14以上 | 40以上 | 59以上 | 262〜352 |
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