SCM445(クロモリ鋼)の成分と機械的性質(引張強さ、降伏点、伸び、絞り、硬度)
SCM445はクロムモリブデン鋼の一品種で、はだ焼用として使われる822を除くと最も硬度、降伏点、引張強さに優れた材料です。降伏点は885以上、引張強さは1030以上にもなり、構造用炭素鋼との違いが鮮明に出てきます。なお、SCM445はクロモリ鋼としては最も高いC量を持ちます。C量は微量でも直接的に物性に影響するパラメータの一つです。
材料記号 | C | Si | Mn | P | S | Ni | Cr | Mo |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
SCM445 | 0.43 〜0.48 |
0.15 〜0.35 |
0.60 〜0.90 |
0.030以下 | 0.030以下 | 0.25以下 | 0.90 〜1.20 |
0.15 〜0.30 |
種類 | 熱処理温度 (℃) |
引張試験 (4号試験片) |
衝撃試験 (Uノッチ試験片) |
硬度 (HBW) |
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焼入れ | 焼戻し | 降伏点 N/mm2 |
引張強さ N/mm2 |
伸び % |
絞り % |
衝撃値 (シャルピー) J/cm2 |
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SCM445 | 830から880油冷 | 530〜630 急冷 |
885以上 | 1030以上 | 12以上 | 40以上 | 39以上 | 302〜363 |
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