SCr415(クロム鋼鋼材)の成分と機械的性質(引張強さ、降伏点、伸び、絞り、硬度)

2010年10月6日更新

SCr415はクロム鋼鋼材のうち、炭素含有量が0.13〜0.18と最も低いタイプの肌焼鋼になります。クロムを0.90〜1.20%含有します。平均的にクロム含有量が1%程度のことから、俗にイチクロとも呼ばれます。

SCr415の成分(単位:%)
材料記号 C Si Mn P S Ni Cr Mo
SCr415 0.13
〜0.18
0.15
〜0.35
0.60
〜0.90
0.030以下 0.030以下 0.25以下 0.90
〜1.20
-
SCr415の熱処理温度、機械的性質、硬度(参考値)
種類 熱処理温度
(℃)
引張試験
(4号試験片)
衝撃試験
(Uノッチ試験片)
硬度
(HBW)
焼入れ 焼戻し 降伏点
N/mm2
引張強さ
N/mm2
伸び
%
絞り
%
衝撃値
(シャルピー)
J/cm2
SCr415 1次850から900油冷
2次800から850油冷(水冷)または935保持後850から900油冷
150〜200
空冷
- 780以上 15以上 40以上 59以上 217〜302

スポンサーリンク

加工材料の性質と特徴(目次)へ戻る
クロム鋼鋼材(SCr材)の成分と機械的性質の一覧へ戻る

このサイトについて

当サイトの記事はすべて工業製品のメーカーの実務経験者が執筆しています。

砥石メーカーの製品や技術を紹介するサイトとしてはじまりましたが、加工技術・工具・研削・研磨に関わる情報から派生し、ユーザーの問い合わせに応じて鉄鋼、非鉄、貴金属、セラミックス、プラスチック、ゴム、繊維、木材、石材等製造に使用する材料・ワークの基礎知識についても掲載するようになりました。その後、技術情報に限らず、製造業で各分野の職種・仕事を進めるうえで役立つノウハウも提供しています。

製造、生産技術、設備技術、金型技術、試作、実験、製品開発、設計、環境管理、安全、品質管理、営業、貿易、経理、購買調達、資材、生産管理、在庫管理、物流など製造業に関わりのあるさまざまな仕事や調べものの一助になれば幸いです。

工業情報リンク集

工業分野のメーカーや商社を中心に、技術、規格、ものづくりに広く関わりのあるリンクを集めています。工業製品の生産に必要とされる加工技術や材料に関する知識、マーケティングから製品企画、開発、販売戦略、輸出入、物流、コスト低減、原価管理等、事業運営に必要な知識には共通項があります。

研磨、研削、砥石リンク集