SNCM630(ニッケルクロムモリブデン鋼)の成分と機械的性質(引張強さ、降伏点、伸び、絞り、硬度)
SNCM630はニッケルクロムモリブデン鋼のうち、クロムの量が最も多い材料です。Crは炭化物生成と関係し、焼入れ性を高め、焼戻しによる軟化も防ぎます。またニッケル量も815を除くと最も高く、またモリブデンはSNCM材の中で最も多く。0.50から0.70%なっています。ただこの下限値は受渡当事者間で0.30に設定することもできます。
材料記号 | C | Si | Mn | P | S | Ni | Cr | Mo |
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SNCM630 | 0.25 〜0.35 |
0.15 〜0.35 |
0.35 〜0.60 |
0.030以下 | 0.030以下 | 2.50 〜3.50 |
2.50 〜3.50 |
0.50 〜0.70 |
種類 | 熱処理温度 (℃) |
引張試験 (4号試験片) |
衝撃試験 (Uノッチ試験片) |
硬度 (HBW) |
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焼入れ | 焼戻し | 降伏点 N/mm2 |
引張強さ N/mm2 |
伸び % |
絞り % |
衝撃値 (シャルピー) J/cm2 |
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SNCM630 | 850から950油冷または空冷 | 550〜650 急冷 |
885以上 | 1080以上以上 | 15以上 | 45以上 | 78以上 | 302〜352 |
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