SNCM815(ニッケルクロムモリブデン鋼)の成分と機械的性質(引張強さ、降伏点、伸び、絞り、硬度)
SNCM815はSNCM材のうち、肌焼き鋼としては最高の硬度を持つ材料です。また添加されている特殊元素としてはニッケル量が4.00〜4.50%とこの種類としては最も高くなっています。ニッケルを添加することで耐熱性の向上やクロムとあわせて用いることで耐食性が向上します。SNCMは合金鋼のもつ特性としては最上級ですが、価格が高いのが難点といえます。
材料記号 | C | Si | Mn | P | S | Ni | Cr | Mo |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
SNCM815 | 0.12 〜0.18 |
0.15 〜0.35 |
0.30 〜0.60 |
0.030以下 | 0.030以下 | 4.00 〜4.50 |
0.70 〜1.00 |
0.15 〜0.30 |
種類 | 熱処理温度 (℃) |
引張試験 (4号試験片) |
衝撃試験 (Uノッチ試験片) |
硬度 (HBW) |
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焼入れ | 焼戻し | 降伏点 N/mm2 |
引張強さ N/mm2 |
伸び % |
絞り % |
衝撃値 (シャルピー) J/cm2 |
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SNCM815 | 1次830から880油冷 2次750から800油冷 |
150〜200 空冷 |
- | 1080以上 | 12以上 | 40以上 | 69以上 | 311〜375 |
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