licenseとlicenceの違い
licenceとlicenseの違いは、形式上、cとsの一文字であり、意味の違いについても、アメリカ英語とイギリス英語とで異なることもあり、用法が取り違えられていることもあります。
licenseとlicenceを使い分けるのはイギリス英語でよく見られますが、日常的にビジネスでも使う機会の多いアメリカ英語では、使い分けを行わないことがほとんどです。これがこの両者の違いをさらに分かりにくくしている要因の一つです。
相手がこの用語だけイギリス式に捉えていた場合、licenseとlicenceとで用例が違う為(大きく意味は変わりませんが)、違和感を覚えることになります。
ライセンスとは、免許や許可、認可、許諾などといった形で何かを行うことを認めることを意味し、場合によっては書面、電子形式などの形で発行されることもあります。身近なものでは自動車の運転免許もライセンスの一つです。
国や政府機関、市町村から発行されるものもあれば、技術ライセンスのような形で、企業間でその技術の利用について費用を支払うことで認めるといったものもあります。他社に対して、自社が保有する特許をはじめとする権利の使用許諾を行うのも、ライセンスの許諾であり、それに伴い支払うのもライセンス料となります。
ライセンスには永久的なものもあれば、一時的なものもあります。貿易でなじみ深いものに、輸入ライセンスを求められる国や品目もあります。
以下、イギリス英語とアメリカ英語の場合とでライセンスのスペリングによる違いを見ていきます。
- | イギリス英語 | アメリカ英語 |
---|---|---|
license | 動詞。 | アメリカ英語では名詞でも動詞でも「lisense」と表記するため、両者に区別がないばかりでなく、ほとんどのケースではlisenseというスペリングが使われている。 |
licence | 名詞。運転免許そのものであれば、Driver's licenceと表記する。 | こちらの用法はほとんど見られない。名詞、動詞ともに左記のlicenseを使う。使ったとしても、lisenseと意味を区別するためではないことが多い。 |
licenceとlicenseの使い分け方|イギリス英語等で使い分ける場合のみ
This company is licensed to import dangerous goods.
この場合、動詞となるlicensedを"allowed"と入れ替えて違和感がなければ、動詞として使って問題ないことになります。
This company is allowed to import dangerous goods.
上記のように表記しても違和感はないため、licensedの用例が適合することが分かります。
Do you have driver's licence?
免許などの意味で名詞として使っても違和感がないかどうかは、licenceの部分をpapersに差し替えてみるとわかりやすいです。
Do you have a driving paper?
なんとなく意味がそのまま伝わるのであれば、名詞として使われているということになります。
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