ダイヤモンドの4Cとは何ですか。

2009年9月14日更新

宝石としてのダイヤモンドの基準

ここでは主に工業用途でのダイヤモンドの特性についてみていますが、宝石としてみた場合の着眼点はかなり異なります。一般に、ダイヤモンドの価値を決める尺度、あるいはランク付けの基準となるものとしては、「ダイヤモンドの4C」という概念がよく知られています。これは4つの基準を示す言葉の頭文字がCであることから名づけられています。カット、カラー、カラット、クラリティの頭文字から「ダイヤモンドの4C」となります。

カット、研磨面(Cut)

ダイヤモンドはブリリアントカットに代表されるように、ダイヤが最も美しく輝くよう光の反射や屈折がよく考えられた設計になっています。理想形では、光がすべて底部で屈折して表面から放出されることで光が逃げず輝きが最高となります。底を深くカットしすぎれば側面から光がもれ、平たく浅すぎると底部から光がもれていずれにしても輝きが落ちます。プロポーション(形)、フィニッシュ(仕上げ)という二つの観点から見られ、このカットの評価ではファセットの形やバランスなど5段階で等級付けされます。ダイヤモンドの最高の美しさを引き出すラウンドブリリアントカットのほか、オーバルカット、ペアシェープカット、マーキーズカット、ステップカット(これらをファンシーカットとも言います)などがあります。

カラット、重さ(Carat)

古い時代には植物のカラット豆1粒の重さが安定していたことから、それを基準に制定された重さで、現在は科学的に1カラットは0.2グラムと決められています。単位はctです。宝石用のダイヤモンドの場合、カラットに対して加算的に価格が上昇せず、自乗に比例して高くなるといわれています。したがって、大きなカラットに驚くような価格がつきます。 宝石用途のカラットは一般的に小数点第3位まで表示します。天然のもので大きさが容易にコントロールできず、輝きを出すためにカットまでしてしまうため、実際に価値が出てくるのはごく僅かな部分です。

カラー、色(Color)

宝石の世界では、色が重要となります。白や無色が基本ですが、青みがかったホワイトブルーやピンク、黄色、緑色などもあります。褐色や黒色は価値が低いとされ、レアカラーであるピンクや青はその希少性から、着色したものであっても高額で取引される傾向があるようです。 一般に天然のダイヤモンドは窒素が不純物として混入している割合が高く、黄色味を帯びているものが多いようです。基準となるダイヤモンドと比較して、23段階で基準付けられます。

クラリティ、透明度(Clarity)

ここではダイヤモンドの内部にインクルージョン(不純物)がないか、あるいは透明度やキズの度合い(こうした外部の特徴をブレミッシュともいいます)を評価します。キズの程度としては、顕微鏡で鑑定士が見てもキズのないもの、10倍のルーペで見てもキズのないもの、ルーペでは目立っても肉眼では気にならないもの、肉眼ではっきり見えるものなど11等級で基準がつけられます。 内部、外部共に完全なものをフローレスと呼び、最高の等級がつけられます。

ダイヤモンドの4Cは、上記のポイントを総合して宝石としてダイヤのランクを決めるための基準です。

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