ダイヤモンドホイール(CBNホイール)の砥層部(チップ)が外れました

2010年9月2日更新

砥層と台金が剥がれる、外れるのはなぜか

こうした台金と砥層が別々になっているタイプの砥石は、砥層は台金に接着してあるか、焼きつけてあります。したがって、砥石全体が砥層となっている研削砥石とは違い、砥層部が外れるというリスクは完全に消し去ることはできません。チップが割れてしまう、欠けてしまうという問題とはまた別に、砥石の本体部分が外れてしまうという問題は、品質の高いダイヤモンドホイールでは、めったに起きませんがないわけではありません。砥石側に考えられる原因としては下記のようなものが挙げられます。

長時間の微振動

接着剤の種類にもよりますが、長時間にわたる微振動は砥石の接着面に予期せぬ負荷がかかります。研削加工でもNC研削盤などや自動機を使って一日中まわすような場合は、信頼のおけるメーカーの砥石を使ったほうがよいでしょう。

熱膨張率の差

台金は通常アルミ材がよく使われます。このアルミニウムの熱膨張率と、砥石部分の熱膨張率は異なるため、接着不良のある砥石などではまれにこれが原因で砥層が剥がれることがあります。とくに温度があがる夏期や、冷却液がうまく作用しないなども契機となります。

台金と砥層の接着部分の面積が狭い

これは設計上のミスとも言えますが、砥層と台金の接着面は通常ブラストであらして表面積を大きくしたり、凸凹状にしてしっかり組みつくような構造にしたりと工夫されています。もっとも、想定以上の負荷がかかってしまうとより接着面積を大きくする工夫が必要です。台金に溝をつくり、そこに砥層をかまして、包み込むようにして強度を保つ形状もまれに見受けられます。

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