切削液が腐敗して困っています

2009年9月14日更新

水溶性切削油剤は、水で希釈して用いるため、バクテリアやカビが発生してしまうタイプのものがあります。夏場など特に温度が上昇する環境や、風通しの悪いところに収納されることが多いため、切削液から腐敗したような異臭がするという話はよく耳にします。

対策としては、防カビ剤・抗菌剤などがあらかじめ入っている腐敗しにくいタイプの液を使うほか、水で希釈するときの濃度管理も重要です。切削液の濃度は、研削性能にも影響する要素ですが、これが薄すぎると腐敗の原因にもなります。また新しい液を使う前に、古い液が残留していると思われる箇所の清掃や殺菌もバクテリアの発生を抑える上では効果的です。またpHを調整して細菌の増えにくい状態にするなどの方法も考えられます。

水溶性で無くともかまわない場合には、油が主成分で水で薄めずに用いる不水溶性切削油剤に変えるという方法もあります。対策をしてもあまり改善が見られない場合、一度切削油剤メーカーに相談してみるのもよいかと思います。

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