銅合金の導電率について

2011年1月19日更新

銅や銅合金の導電率は、純度が高いほどよくなりますが、機械的な強度や耐熱性などの諸特性はあまり高くなりません。そこで両者のバランスを見ながら材料を選択していくことになります。銅が選択されるケースのほとんどは、その高い導電性に着目されているため、いかにこの値と他の特性を両立できるかが鍵となります。

銅の導電率をみるときはIACSが用いられます。IACSとは電気抵抗の基準として国際的に採用された焼鈍(アニール処理された)標準軟銅のことで、体積低効率は1.724 1 × 10-2μΩm(導電率100%IACS)と規定されています。

銅はわずかな不純物で導電性が下がってしまう材料ですが、最も純度の高い「無酸素銅」で導電率は100〜103% IACS、同じく純銅で無酸素銅よりは純度の低いタフピッチ銅で96〜101% IACS、りん脱酸銅で83〜88%となります。他にも導電性の高さで知られる銅合金には、銀入り銅(98% IACS)、錫入り銅(65% IACS)、クロム銅(80% IACS)、ジルコニウム銅(85% IACS)等があります。

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