延性モード
研削や切削加工を行うとき、金属のように対象を削ると連続した流線型の切り屑が出るような状態での加工を行ったとき、工作物の表面で起きている状態を「延性モード」といいます。またこうしたモードを示す材料を「延性材料」ということもあります。
延性モード加工が起きている研削では、表面粗さが良好ですが加工対象の除去量は脆性モードに比べて少ないという特徴があります。
ガラスやセラミックスなどの硬脆材料の研削は、脆性モードによる研削とされますが、切り込みを浅くしたり、使用する工具によっては延性モードでの研削になります。このモードによって砥石に用いる最適な砥粒が異なるため、材質の物性をよく見極める必要があります。脆性モードに向いているのは破砕性が低く、靭性に富んだタイプの砥粒で、反対に延性モードが起きる材質には、破砕性の高いものが向いているとされます。