はめあい公差とは

2010年6月26日更新

回転するタイプの砥石は、軸と穴がかみ合ってはじめて使うことができますが、この軸径と穴径が互いにはまり合う関係のことを「はめあい」といいます。ここにも最大と最小の許容範囲、つまり公差があり、それを「はめあい公差」といっています。振れや加工精度に直接的に影響する要素でもあり、どのようなはめあいを採用するかによって砥石の取替えのしやすさも変わるといえます。

一般に、この「はめあい」には、次の三種類が知られています。穴よりも軸のほうが細くなる「すきまばめ」、その逆、つまり軸のほうが穴よりも太くなる「しまりばめ」、状況によってそのどちらにもなる「中間ばめ」です。

はめあい公差は基準寸法となる砥石の寸法によっても変わりますので、よく使うH7やH6の公差は実際にはどのくらいの寸法公差なのか表を見ておくとよいでしょう。なお、砥石の穴径についてのはめあい公差域クラスH7やH6を検査するときには、一般に栓ゲージと呼ばれる測定具(検査器具)が使われます。

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はめあい公差の関連用語

栓ゲージ
H7などの記号で示される「はめあい公差」とは何ですか?

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