ホワイトメタル(6種)WJ6の成分、用途、特徴
このWJ6からWJ10まではPb系のホワイトメタルで、ベースには鉛を使っています。Pb系のものは錫ベースのものよりも摩擦抵抗は小さくてすみますが、耐摩耗性には劣ります。熱伝導率は30〜37W/(m・K)前後となります。
硬度もSn系よりもやわらかくなるため、振動や衝撃の頻発する場所へ使うにはあまり適していません。
錫の量が少ないものほど、高速回転や高荷重には向きませんが、中速・低速の滑り軸受けで荷重も高くない場所ではなじみ性もよく使用に適しています。耐食性にはついてはSnやSbの添加で向上させているものの、Sn系には劣ります。Pbは基本的に、高温環境下での強度を低下させます。
種類 | 化学成分(%) | |||||
---|---|---|---|---|---|---|
Sn(錫) | Sb(アンチモン) | Cu(銅) | Pb(鉛) | Zn(亜鉛) | As(ヒ素) | |
WJ6 | 44.0〜46.0 | 11.0〜13.0 | 1.0〜3.0 | 残部 | − | − |
種類 | 不純物(%) | ||||||
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Pb(鉛) | Fe(鉄) | Zn(亜鉛) | Al(アルミ) | Bi(ビスマス) | As(ヒ素) | Cu(銅) | |
WJ6 | − | 0.10以下 | 0.05以下 | 0.01以下 | − | 0.20以下 | − |
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