ペンシルエッジとは
ストレートホイールのうち、外周についた砥層の形状に凹みや、凹Rがついたものをペンシルエッジホイール、これを使った加工そのものをペンシルエッジなどとも言います。卑近な例では、自動車の窓をあけた際にも怪我をしないよう、縁が丸まっています。この丸みをつけるための加工で、鏡やガラスの板材として使う加工では割と多い加工方法です。縁の角を落とす加工を面取りといいますが、こうした加工と組み合わせて加工されることもあります。
一般には、大型のガラス板の縁のために使われる例が多く、流れ作業で行なわれ、送りが他の金属加工よりも速く、自動化されています。ガラスの板材をとおすと、両側に寝かせて粒度ごとに配置されたペンシルエッジホイールが縁を凹み形状に研削していき、ガラス板が機械を通り過ぎたあとには加工が終わっているというパターンや、横向きに寝かされたストレートホイールの一つがガラス板の周囲をまわるパターンもあります。
凹Rの形状がそのままガラスの形状となるため、一般的にRの形状は非常に厳密なものになっています。ガラスの加工例ではほとんどがメタルボンドの砥石となりますが、凹Rの形状は使用中に減っていきますので、形状が崩れてきて加工対象の精度が出なくなってくるとツルーイング(修正)を行なう必要があります。こうした部分の製造や修正には一般的に放電加工が利用されています。一つの砥石を完全に使い切るまでに数十回もの修正加工が行なわれることもあります。
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