研磨材の種類はどれくらいありますか。

2011年4月7日更新

研磨材には液体状のものと、固体状のものとがあり、一般には後者のものを砥石といいますが、サンドペーパーや研磨布、ディスクタイプ、研磨パッドのような製品も研磨材と呼ぶこともあり、両者は明確な定義で区分けはされていません。

研磨材には、磨こうとする対象の表面を削る役割を担う「砥粒」が必ずあります。サンドペーパーにはこれらの砥粒を接着させておくための「基材」と、接着層とで成り立っていますが、液体状の研磨材にはこれらがありません。

研磨材の種類は、この砥粒と基材、ボンドや液体の組み合わせなのですが、世に硬い物質は数多くあれど、使われる砥粒はかなり限定されているのが実情です。

研磨材や砥石に全般的に使われている砥粒は以下の通りです。

  • ダイヤモンド(合成ダイヤモンド、天然ダイヤモンド)
  • CBN(立方晶窒化ほう素)
  • GC(緑色炭化ケイ素)
  • C(黒色炭化ケイ素)
  • SiC(炭化ケイ素)
  • Al2O3(アルミナ)
  • A(褐色アルミナ)
  • WA(白色アルミナ)
  • PA(淡紅色アルミナ)
  • HA(解砕型アルミナ)
  • Z(アルミナジルコニア系)
  • ZrO2(ジルコニア)
  • CeO2(酸化セリウム)
  • SiO2(シリカ)

上記の砥粒の種類に、ボンド、基材(台金)、液体の種類をかけた数が、研磨材の種類ということになります。ボンドは一例を挙げれば、レジン、メタル、ビトリファイド、ゴム、PVA、シェラック、マグネシア、にかわ、ゼラチン等があり、基材としては、アルミ、鉄、鉄鋼材料、鋳鉄、超硬、紙、布、織物、ラテックス、樹脂、フェルト等があります。

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