砥石がビビります。工作物の表面に研磨痕(ホイールマーク、ツールマーク)がついてしまいます。原因と対策についておしえてください。
ビビりが発生しているときには複数の原因が考えられますので、一つ一つチェックしていくことをおすすめします。まずは発生状況と、工作物についてしまうホイールマーク(研磨痕、ツールマーク)を見る必要があります。円筒研削などで細長いものを加工するときには砥石から受ける力でどうしても加工対象がたわんでしまったり、ビビりが起きてしまうこともあります。この場合、砥石の切れ味を上げるための仕様変更のほか、工作物を支持する振れ止めをうまく活用したり、砥石の幅を狭め、工作物との接触面積を小さくするなどの方法も考えられます。
研磨傷、研磨痕から考えられる原因と対策
工作物の表面に一定間隔でツールマークが残っている場合
- 砥石バランスが悪い、機械に振れが出ている、ベアリングが古い
- →機械と砥石の振れを見直す
広い間隔のツールマークが残っている
- 砥石の真円度が出ていない、バランスがとれていない
- →バランス駒での調整、ツルーイングを実施する
短い間隔のツールマークが出ている
- 砥石軸受けに遊びがある
- 軸受けを調整する
- 砥石軸プーリがゆるんでいる
- プーリを締めなおす
ツールマークに変色箇所、焼けなどがある
- 砥石が目つぶれ、目づまり、あるいは結合度や粒度が適合しておらず焼けている
- 砥石のドレッシング、砥石の仕様を変更する
- 不規則なツールマークが出ている
- センタやセンタ穴不良や振れ止めの調節・配置不良の可能性
- 加工対象を取り付けているセンタをチェック。潤滑状態も見る。振れ止めの配置と再調整をする。
床の振動と同調したツールマークが付いている。
- 研磨中に床が振動している
- 機械の設置場所を変更したり、防振基礎などを整える。
斑点状のツールマークが広い間隔でついている
- 砥石の目がつぶれ、滑っている
- 砥石の切れ味が出ていないため、ドレッシングや仕様変更を検討する。
狭く、深いツールマークが規則正しくついている。
- 砥石の粒度が粗すぎる
- 粒度を細かいものに変更する。
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