A1100とは|JIS規格材の特徴と物性

2010年12月4日更新

A1100とはJIS規格に規定された純度が99%以上のアルミニウムです。強度は低めですが、かわりに導電性、伝熱性、溶接性や耐食性に優れ、成形性・加工性もよい材料です。電気器具や腐食への強さから各種容器、建材、台所などの器材、キャップ、反射板、熱交用チューブなどにも使われます。陽極酸化処理により白くなると言われています。純アルミの中ではこれでも純度が低いほうになります。

アルマイト光沢を増すため、銅が微量添加されています。ISO規格での相当材はAl99.0Cuですが、この表記がそのまま材料の特徴も示しています。

A1100の成分

1000番台の番号が付いているアルミは純アルミニウムでどれも純度は99%以上あります。アルマイト後の光沢や耐食性はSiやFeの含有が少ないほど増します。

A1100(アルミニウム)の成分
合金番号 Si Fe Cu Mn Mg Cr Zn Ga, V, Ni, B, Zr等 Ti その他 Al
個々 合計
1100 SiとFeの合計0.95以下 0.05から0.20以下 0.05以下 - - 0.10以下 - - 0.05以下 0.15以下 99.00以上

A1100の機械的性質(耐力、引張強さ、伸び、曲げ)

強度を求める用途には不向きですが、H18材で、引張強度170MPaまで出ます。

A1100の機械的性質
アルミ材料記号 調質 引張強さ(N/mm2 耐力(N/mm2 伸び率(板1.6mm厚) 伸び率(棒φ12.7mm) ブリネル硬さ(10/500) せん断強さ(N/mm2 疲れ強さ(N/mm2 縦弾性係数(×1000)(N/mm2
A1100 H12 110 105 12 25 28 70 40 70
A1100 H14 125 120 9 20 32 75 50 70
A1100 H16 150 140 6 17 38 85 65 70
A1100 H18 170 155 5 15 44 90 65 70

AA規格、ISO規格、EN規格、ASTMでの相当材、類似材料

A1100Pの他規格での相当材としては下表のものがあります。

A1100Pの相当材
規格名称 材料記号
AA 1100
ASTM 1100
EN EN AW-1100
ISO Al99.0Cu

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