MDC5、AM20A(マグネシウム合金ダイカスト)の成分、機械的性質、熱伝導率、比熱、硬度
JISではMDC5、ASTMではAM20Aとなるマグネシウム合金は、伸びとともに靭性に優れるため、自動車部品にも使われます。ISOではMgAl2Mnがこれに相当する金属となり、Mg-Al-Mn系合金となります。添加元素から見てもわかるとおり、機械的強度アップと耐食性向上を狙ったタイプです。
MDC5、AM20Aの成分、組成
マグネシウム合金鋳物 | 化学成分(%) | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
Mg | Al | Zn | Mn | Si | Cu | Ni | Fe | その他 | |
MDC5、AM20A | 残部 | 1.6から2.5 | 0.20以下 | 0.33から0.70 | 0.08以下 | 0.008以下 | 0.001以下 | 0.004以下 | 0.01以下 |
MDC5、AM20Aの機械的性質|引張強さ、耐力、伸び、硬度
参考値として以下のパラメータが存在します。熱処理は、F、つまり鋳造したままの状態の場合の値です。
マグネシウム合金ダイカストの種類 | 引張試験 | 硬度 ブリネル硬さ HBW |
||
---|---|---|---|---|
引張強さ N/mm2 |
耐力 N/mm2 |
伸び % |
||
MDC5 | 150から220 | 80から100 | 8から25 | 40から55 |
MDC5、AM20Aの熱伝導率、熱膨張係数、弾性係数、鍛造温度、比熱、比重、密度
ダイカスト製法によるマグネシウム合金であるMDC5、AM20Aの熱による影響や比重などを詳細に見ていくと以下の通りとなります。
マグネシウム合金の種類 | |
---|---|
液相線温度(℃) | |
固相線温度(℃) | |
凝固温度範囲(℃) | |
溶融潜熱(kJ/kg・K) | |
比熱(kJ/kg・K)(室温) | 1.05 |
熱伝導率(W/m・K)(20℃、砂型) | |
熱膨張係数(μm/m・K)(20℃〜100℃) | |
比重、密度(g/cm3)(20℃) | |
縦弾性係数(kN/mm2)(20℃) | 45 |
横弾性係数(kN/mm2)(20℃) | |
鍛造温度(℃) |
「JIS H 5303 マグネシウム合金ダイカスト」に規定のある材料記号
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