MDC6、AS21A(マグネシウム合金ダイカスト)の成分、機械的性質、熱伝導率、比熱、硬度

2013年8月25日更新

MDC6はAS21Aとも表記するマグネシウム合金の一つです。高温強度がよい反面、鋳造性が若干劣る傾向があります。添加元素のシリコンは耐クリープ強度をアップさせる効果を持ち、添加されているアルミも機械的性質を強化する役割を担っています。分類上はAS系の合金となります。

ISOではMgAl2Siがこれに相当するマグネシウム合金となります。

MDC6、AS21Aの成分、組成

MDC6、AS21Aの成分、組成
マグネシウム合金鋳物 化学成分(%)
Mg Al Zn Mn Si Cu Ni Fe その他
MDC6、AS21A 残部 1.8から2.5 0.20以下 0.18から0.70 0.7から1.2 0.008以下 0.001以下 0.004以下 0.01以下

MDC6、AS21Aの機械的性質|引張強さ、耐力、伸び、硬度

参考値として以下のパラメータが存在します。熱処理は、F、つまり鋳造したままの状態の場合の値です。

MDC6、AS21Aの機械的性質|引張強さ、耐力、伸び、硬度
マグネシウム合金ダイカストの種類 引張試験 硬度
ブリネル硬さ
HBW
引張強さ
N/mm2
耐力
N/mm2
伸び
MDC6 170から230 110から130 4から14 50から70

MDC6、AS21Aの熱伝導率、熱膨張係数、弾性係数、鍛造温度、比熱、比重、密度

ダイカスト製法によるマグネシウム合金であるMDC6、AS21Aの熱による影響や比重などを詳細に見ていくと以下の通りとなります。

MDC6、AS21Aの熱的特性、電気特定、弾性係数など
マグネシウム合金の種類
液相線温度(℃)
固相線温度(℃)
凝固温度範囲(℃)
溶融潜熱(kJ/kg・K)
比熱(kJ/kg・K)(室温) 1.05
熱伝導率(W/m・K)(20℃、砂型)
熱膨張係数(μm/m・K)(20℃〜100℃)
比重、密度(g/cm3)(20℃)
縦弾性係数(kN/mm2)(20℃) 45
横弾性係数(kN/mm2)(20℃)
鍛造温度(℃)

「JIS H 5303 マグネシウム合金ダイカスト」に規定のある材料記号

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