ベリリウム(元素記号 Be)の用途、特性、物性、密度、比重、融点、沸点など
ベリリウムは優れた物性を持ちますが、毒性の強さから一部の合金の添加元素として使われたり、特殊な環境下での使用に限定されています。耐腐食性にとても優れていますが、硬さゆえに切削や研磨は難しく、また発がん性の高い物質であり、粉塵や切り粉を吸い込むと危険です。現在では、ベリリウム銅などの合金として素材に使われますが、この元素の健康への危険性ゆえ、人が直接触れるものへの使用箇所は徐々に減っています。
特性としては、磁化のしにくさ、空気中ではすぐに酸化され表面に皮膜を形成、また熱伝導率が高く、機械的な衝撃にも強い素材です。強い衝撃を受けても他の金属のように火花が散ることもなく、曲げ強度にも優れています。こうした高い物性があるため、軍事、宇宙、航空などの分野での活用が進んでいます。
ベリリウム(元素記号 Be)が活用されている分野
- 高音域スピーカーの振動板(音が伝わるのが速いため)
- 検出器、X線源、X線装置
- 合金の硬化剤
- 宇宙望遠鏡の反射鏡
分類 | 金属元素 |
---|---|
電子配置 | 2s2 |
英語 | Beryllium |
原子量 | 9.012 |
同位体 | 7Be、9Be、10Be |
融点 | 1287℃ |
沸点 | 2469℃ |
密度 | 1.85g/cm3 |
比重 | |
硬度 | モース硬度6〜7程度 |
色、形状 | 銀白色 |
20℃、1atmでの状態 | 固体 |
線膨張率 (α/10-6K-1) |
100K:1.3 293K(20℃):11.3 500K:15.1 800K:19.1 |
700℃ | 26 |
---|---|
300℃ | 11.1 |
100℃ | 5.3 |
0℃ | 2.8 |
−195℃ | - |
700℃ | 93 |
---|---|
300℃ | 129 |
100℃ | 168 |
0℃ | 218 |
-100℃ | 367 |
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