リン(元素記号 P)の用途、特性、物性、密度、比重、融点、沸点など
リンには10種類もの同素体があります。中でも赤リン、白リン、黒リンがよく知られています。リンの種類である黄リンは、同素体ではないとされます。
黄リンは発火点がわずか約30℃であり、大気中でも些細なことで容易に発火してしまう元素で、強い毒性もあります。マッチの材料として使われていたこともありますが、燃えやすいため現在はこの目的での使用が禁止されています。
この元素も、単体では自然界から採取できず、リン鉱石である燐灰石(リン酸カルシウム)をケイ砂やコークスともに加熱することで得られます。
窒素、リン酸、カリは植物の育成にとって欠かせない肥料の要素としても知られ、化学肥料の用途で多くのリン化合物が使われており、リンの使い道のおおよそ80%がこの用途とされます。
リン(元素記号 P)が活用されている分野
- 化学肥料
- 化合物として農薬や殺虫剤
- DNAの構成成分
- マッチ材料
- 化合物としてコーンフレーク、ベーキングパウダー、飼料
- 樹脂被覆処理を行った被覆リン
- 耐摩耗性、極圧性を向上させるための添加剤
- 化合物半導体(高純度のリンに限る)
分類 | 非金属元素 |
---|---|
電子配置 | 3s23p3 |
英語 | Phosphorus |
原子量 | 30.97 |
同位体 | 31P、32P |
融点 | (白リン)44.2℃ |
沸点 | (白リン)280.5℃ |
密度 | 1.82g/cm3(白リン) 2.69g/cm3(黒リン) 2.34g/cm3(赤リン) |
比重 | |
硬度 | モース硬度 |
色、形状 | 種類による。赤、白、紫、黄、黒など |
20℃、1atmでの状態 | 固体 |
線膨張率 (α/10-6K-1) |
100K: 293K(20℃): 500K: 800K: |
700℃ | |
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300℃ | |
100℃ | |
0℃ | |
−195℃ |
700℃ | |
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300℃ | |
100℃ | |
0℃ | |
-100℃ |
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