C面取りとは
C面取りとは、直角状態の角部を45°の角度で削り落とす加工です。図で示すと下記のようになります。図面でC面を指定すると、通常は下記の右図のように2か所の寸法指定がいるところが、単にC3やC5といった1カ所の指定ですみます。ただし、45°にしない場合は、個別に角度を図面で指定する必要がありますので、Cの表記は使えません。なお、このアルファベットのCは図面の寸法補助記号の一つで、大文字で使います。
加工などを依頼するときに、「C面(シーメン)はどれくらいにする?」等と確認を求められることがありますが、このC面とは直交している部品やワークの角の部分だけを落とした面のことです。角を落とすだけのいわゆる最もオーソドックスな面取りの一つです。C面取りは表記上、C5、C10などと書かれますが、これは角の先端部から何mm入り込んで角を落とすかを示す数字です。より正確にはC10という場合、辺の長さが10mmの直角二等辺三角形を角から落とすということになります。Cは英語で面取りを意味するChamferingのCです。
C面取りを行う目的は、大きくは2つあります。
- 安全上、角での怪我の防止
- 組付けをしやすくする
金属にしても石材にしてもプラスチックにしても一定の硬さをもつ面が鋭利な状態で残っているとそこはまさに刃物のように作用しますので、人が触れると怪我につながることがあります。また尖っているがゆえに、その部位は衝撃に対して弱くなりますので、石材やガラス等の硬脆材料であれば欠けやすくなり、延性材料であっても、変形の懸念があります。また、何らかの部品や製品に接する場合、そちらに傷がついてしまうこともあります。
組付けしやすくするというのは、例えば下図のように凹凸を組み合わせるタイプの製品があったとすると、面取りがまったくない凸部品を嵌め込もうとすると、正確に垂直に組み合わせないと角がぶつかってしまって部品同士をうまく組み合わせることができません。面取りがあれば多少傾いていても傷つけることなく組み合わせることも可能です。
なお、他に面取りの種類としてはR面取りや糸面取りがあり、目的に応じて使い分けることになります。スポンサーリンク
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