隅部と角部の違い
角となるコーナーエッジを示す場合の表現には隅部と角部の違いがあり、隅部は凹、角部は凸のエッジを意味しています。角部のRを角R、隅部のRを隅Rのように区別して表現することが多々あります。L字型の部品があったとすると、下図に示す箇所が角部と隅部となります。
同じコーナー箇所でも隅部と角部とでは加工内容ごとの難度やコストも変わるという違いがありますので、設計の際にはそれぞれの特徴と目的・効果を踏まえて指定すべきということになります。
特に面取りを目的に、R面にしようかC面にしようか迷っているというときは、角か隅かによっても加工難度は変わってきます。切削加工を前提に考えた場合、隅Rは比較的作りやすく、角RはC面取りに比べると作りにくくなります。というのも、C面は角を45°落とすだけに比べ、Rは指定した半径の円弧に加工する必要があります。
また上図の例でいえば、L字型の部品の上部から大きな荷重がかかると仮定した場合、隅部には応力が集中してしまい、この部分だけ設計時に想定していた荷重を超えてしまうことがあります。こうなると、隅部から折れるように曲がってしまったり、突如破損に見舞われると惨事にもなりかねません。
隅部にあらかじめRをつけておくことでこの応力集中を緩和できることが知られていますので、こうした目的でも隅R加工が指定されることもあります。
角部と隅部のコーナーを丸めたりエッジを落としたりする理由は、第一に怪我を防ぐための安全上の理由や、組付けしやすくするという理由がありますが、上述のような応力集中による破損を防ぐ理由や、角部に衝撃が加わった際の破損・チッピングの防止や相手方の部品や製品へ傷がつくことを防ぐというものもあります。
スポンサーリンク
- 砥石Q&A一覧へ戻る
- 面取り機のメーカー一覧
- 面取りとは|意味、用語解説
- R面取りとは
- C面取りとは
- 図面におけるR面とC面の違い
- 図面のRとCRの違い