工場における人車分離とは

2023年10月2日更新

人車分離(読み方:じんしゃぶんり)とは、歩車分離(読み方:ほしゃぶんり)ともいいますが、工場や倉庫・デポなどフォークリフト等が行き交うエリアで、人が歩行できる場所とフォークリフトや車等の走行できるエリアを分離して運用することを意味しています。簡単に言えば、フォークリフトが動き回っているエリアに、人が立ち入れなくする、という手法です。

フォークリフトはとにかく事故が多く、その事例は枚挙にいとまがありません。運んでいる貨物が落ちてしまう、旋回時に周囲に積極、貨物にフォークを挿してしまう、人に接触、同じくフォークリフトに接触、トラックに接触等。限られた時間での運用、狭い面積でテキパキ操作しなければならない、視界が悪い、貨物の状態がわからない中での運搬等理由も様々ですが、運用ルールをきちんと決めていても、突然発生してしまいます。

最悪の事態を防ぐため、人車分離を徹底しておけば、フォークリフトの操縦者だけでなく、人側の注意で人身事故を未然防止することができます。フォークリフトが歩行者のみのエリアに突っ込んでしまえば意味はありませんが、通常の運用での接触事故は格段に減らせます。

人車分離の具体的な方法ですが、まず倉庫なり工場なりの床面に、歩行エリアを明確に線で引き明示し、表示などもかなり目立つように取り付けます。これでまずは歩行者の入ることができるエリアを明確に区分けします。

歩行エリアから出る部分や、歩行エリアとフォークリフトのエリアが交差するような箇所では、ゲートを設定して、ゲートをあけないと渡れない、というようなものを付けるのも一つの方法です。これとセンサー・警報と併用して人が入ると表示灯や音が出る、あるいはフォークリフトが入っている状態では人側のゲートが開かないといった方法も工夫の一手法です。

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